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夢カナFES ライブレポート -7th FLOOR-

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夢カナFES ライブレポート

3/24(金)に開催された「夢カナFES 2023」


夢カナ史上最大級で最高の盛り上がりをみせたサーキットイベントのライブレポートを、本日から3日間に渡り公開!!

まず本日は、-7th FLOOR- 会場の様子から。


(出演順)



「広瀬とうき」
フィルフリークのGt.Vo広瀬とうきによる弾き語り。MCからはじめ、ライブについての自分なりの思いを語るところから始めるあたり、広瀬のライブ好きを感じずにはいられない。これはライブをやるのがというだけではなく、ライブハウスという空間がこの男は大好きなんだなあと、胸が熱くなった。
バンドで演奏された曲を彼なりの温度でスローに弾き語っていくと、1つ1つのフレーズや歌詞へのこだわりが痛いほど伝わるように、言葉を紡いでいく。
歌というのが広瀬とうきにとっては唄であるという表現をしてみたい。彼の歌を聴いていると、言葉を頼りに、声を張りあげるという感覚の方が強いからだ。彼は無意識にこの言葉というフレーズにくると声量が大きくなる。不器用なほどにそれはそれは大きくなる。
不器用と言えば転調する前に「カポをつけます」と呟いてから歌い続けるほどに不器用だ。でもそれが彼の可愛らしいところで憎めないところ。愛らしさである。
バンドだとまとまりあるかっこよさを見せつつ、弾き語りになると、情けなさも何もかも、一気にさらけ出して、一人の人間として感情をむき出しにする。その姿がどこか美しいのがたまらない魅力だよなと、情熱的な歌声に、こちらも情熱を持って向き合うことができる。それが広瀬とうきなんだなと再確認したステージだった。

【受賞歴】
(フィルフリーク として)
GAMUSYALIVE ‐SAVE THE LIVE‐出演
GAMUSYALIVE vol.3出演
GAMUSYALIVE vol.4出演




「高橋龍」
2020年より活動開始の新進気鋭シンガーソングライター。
歌上手いなあというのが誰もが思う第一印象であろう。完成されたそれは一声で目を閉じさせ、唸らせる。そこからなり始めるギターはスラム奏法。アコギを叩きビートを刻むそれである。
繊細なアルペジオも上手く、アコースティックギターの扱いは他の追随を許さないものがある。
スラム奏法の危うさというのがあって、やりすぎると繊細さに欠ける演奏になり得る。それを難なく表現に合わせてコントロールしてこその奏法で非常に高いスキルが必要になる。それを高橋龍は持ち合わせている。
歌声を強く出す時にギターは控えめになったり、ギターで魅せるところと、声の魅力を出すところをしっかりと分け隔て、バランスのいい楽曲構成で目と耳を楽しませるステージング。音程の微妙な乱れを双方でカバーする即興性、一度鳴り始めた音を簡単には終わらせない気骨あるスタイルと音の強さに高橋龍の精神力が伝わってくる迫力あるライブが彼の何よりの魅力だろう。
あくまで個人的にはだが、こういうシンガーの良さはライブハウス向けだと思っていて、意外とストリートでは感じづらいものがあるように思う。派手なことをやっているように見えて実に繊細だからだ。ライブハウスのステージが似合う男というストイックな孤高のスタイルを、これからも貫いて欲しいと思った。

【受賞歴】
MUSIC VIDEO CONTEST vol.4 たーなー先生賞




「マコトコンドウ」
福岡出身、東京在住のシンガーソングライター。
チルなブラックミュージックに系統した音楽性でフロアを揺らす。こういう音楽は非常に好物この上ないのだが、その活動歴に驚いた、なんと2019年からということで、キャリアを重ねた獣人の貫禄を持ち合わせつつも実はここ数年で頭角を表した超新星なのだ。
「玉ねぎが目にしみる」でもそうなのだが、心地よいフレーズを切り取っては繰り返すテクニック。単にループしているわけではないトラックの妙。
ライブではトロンボーンの演奏も披露し、楽器演奏に長けたところも見せつける。このトロンボーンが本当に上手い。ちょっとやそっとではないぞ、と感じさせるのはこういうところにも出ていて、音楽に対する情熱や鍛錬に人知れず時間をかけ、そこから生まれた表現力の深さが優しい空気感となって漂っていることを示している。
「玉ねぎが目にしみる」から「空気清浄機」への楽曲以降もスムーズで雰囲気を崩さず音と音が空間を漂いながら新たなビートを刻んでいく様は見事。
日常生活からくるインスピレーション、止まることなく日常は続いていく、そんな時の流れをも汲み取るかのようにマコトコンドウはビートを刻む。彼の人生そのものが歌であり独特のリズム感で進んでいく、そんな様を心地よく傍で垣間見ながら想いを馳せることができればこれほどいい時間の過ごし方はないだろうと、お酒と共に、彼のライブを見ていたい。

【受賞歴】
MUSIC VIDEO CONTEST vol.3 たーなー先生賞
歌大好き♪世界一選手権2022 ファイナリスト




「伊與田綾音」
歌手志望の14歳。可愛らしい天性のルックスだけでなく、その歌声に将来を期待せずにはいられない。事務所もやめてフリーでやっていくという意志の強さ。こういうしっかりした子もいるんだなと感心することしきりなのだが、歌声ひとつ確かに芯が強いのだ。
完成されつつある歌声というのがポイントで、今のままでは難しい表現や音域というのも確かにある。ただそれを自分なりに歌いこなしていく想像力や応用力がある。ということはこれから間違いなくもっともっとよくなるわけで、どんな成長を見せるのか?というところに注目せざるを得ない。
歌いたい歌、流行りの歌、今気になる曲を歌う、多くの音楽に触れていく、言葉の意味、歌詞の意味を考えながら歌う事の面白さを一つ一つ深めていく、そういう過程にあって、伊與田綾音というシンガーの存在感はやたら強くそこにあるというのが面白い。
つい最近も要注目なロックシンガーがいて19歳から出会ったのだが、実のところ小学生時代から地元ではめちゃくちゃ有名なシンガーだったことが判明して驚いたことがある。そういう、あと数年後の未来、どんな姿になっているのか?そこに期待できるというのは中々ありそうでない。今メジャーデビューを決めた人にもこういう時代があったわけで、原石を感じさせる魅力というのは後付けで作られるものではない。最初からそこにあり、微かな光を発しているものだ。この光がどう輝くのか、伊與田綾音、今から目が離せない。

【受賞歴】
GAMUSYALIVE vol.3出演
夢カナSDGirls★IDOL SUPER LIVE出演(夢カナSDGirls)




「井本うた」
福岡出身、ヘアメイクの世界でも躍進中だそうで、有名タレントのヘアメイクも担当したことがあるそう、現在はマツエクなどのアイリストとして生計を立てている。
そんな井本うた、幼い頃から歌うことが好きだったという彼女の歌声の熱さは一発で聞く人の心をとらえる。正直私自身、即決でこの歌姫を好きになった。もっともっと聞きたいと思わせる力量が彼女の歌にはある。
歌唱面では感情の乗せ方が上手く、エモーショナルな歌声というのが第一印象。声の迫力もかなりあるのだがその中で繊細に悲哀、人間が持つ弱さであるとか、歌詞の内容に合わせた変化を細かく変化させていく。
歌声の強さに対して気持ちよさそうに歌うのもいい。無理をしていないハリのある歌声は聴き心地が非常によく、まろやかな空気をフロアに届けることに一役買っていた。ということはポテンシャルを常に秘めた状態で歌い続けているわけで、ここぞというところでフルボルテージがやってくるわけだ。その時の揺さぶりと言ったら想像を超えていく。胸を打つというのはこういうことなのだと改めて感じたのが彼女の歌声だった。
ステージでは間髪入れずに次々と歌とMCを繋げていくのが面白く、意外と展開が早い。伝えたいことも多いんだろう、人と話すことも好きなんだろう。こういう無駄のなさ、伝えるべきを時間内で全力で届けようとする姿にも好感が持てた。井本うた、仕事と両立での活動は大変だと思う。けれどもっとあなたの歌を聴きたい。そう思う人は多いはず。少しでも多くステージに立つチャンスをあげたい、そんなふうに思えるシンガーである。

【受賞歴】
MUSIC CONTEST 2022 auじぶん銀行社長賞
GAMUSYALIVE vol.5 MC
歌大好き♪世界一選手権2022 MC、ゲスト出演
夢カナTVガムシャラ応援団 season2 『dream』オープニング曲起用




「イロハマイ」
ショルキーを武器に孤軍奮闘するシンガーソングライター。
エレ・ポップを歌うその音楽性はサイバー空間に漂う歌姫の様相。しかしながらクールすぎないように、ゆるさを持ち合わせるようにチューニングされた存在として独特の雰囲気を醸し出す。
乾杯ソングにしても彼女が歌えばそれは”微炭酸”になるし、イロハマイはどうするのか?どう感じるのか?彼女の感覚を常に意識した作風に好感が持てる。
好きなものを大切にしているというのがすごくよくわかるし、時にはぐらかされているようなやり取りの感覚を観客は持つこともあると思う。それがものすごく世代を感じる乙女可愛さであって、距離感を大切にしたいナーバスな側面と、大切にしたいものを全力で守り愛する姿勢の芯の強さを感じる部分になっている。メジャーデビュー後、現在はフリーとして活動しているイロハマイ「活動9周年ですけどまだ諦めてません!」と歌の最後に突如言い放つその姿に驚かされながらも目が釘付けになる。応援したくなる。こういう感覚は珍しいというか、熱い人の姿が聞く人を熱くさせるという方程式が成り立っていた。
多くを語るタイプではないと思う。思いは全て歌にこめつつ、ふとした瞬間に本音が口走るその人間らしさこそがふわふわ感そのもので、掴みどころがなくてもいい、その儚い感じ、触れそうで触れられない感じを大事にしつつ、彼女が進みたい方向に全力で進んでいく今後の展開を見守りたいと思えた。

【受賞歴】
MUSIC VIDEO CONTEST vol.3 事務局長特別賞




「youmenosay」
本物の2次元アイドルになりたいという夢を持った女の子たちがyoumenosay。
配信で見た人は特にその真を感じたと思う。声、動き、まさに2次元、いわばVR感である。
そこに存在しながらもフレームの向こう側を感じさせる完璧なまでのセルフアニメ化アイドルユニットだ。
アイドルグループは数多い中、自身らをいつかはアニメ化させようという夢を持って望むこの感じは珍しいし、自ら2次元に寄せていく姿勢にブレがない。
この感じは今の時代には非常にマッチしていて、主戦場がスマホであるような昨今、ライブでもその期待を裏切らない、現実で裏切らないという一番難しいところをこなしている。MVで見たあの子が、配信で見たあの子がそのままそこにいる。完璧な実写化ではなく、完璧な2次元化こそが彼女たちを表す最良の言葉なんだなと、歌えば歌うほど、MCすればするほどに感じる。
ライブでは思わずむせて1曲出だしをやり直す場面もあったが、それすらも、人間らしさのそれというより、あ、こういうのもアニメでありそうな仕草だなと見えてきてしまうほどに、彼女たちの行動ひとつ、その全てがアニメを感じさせ、1つの物語としてステージを見てしまうのだ。
確かにあったようで無かったこの逆パターン。アイドル好きもアニソン好きも巻き込んで、脳がバグるこの感覚をもっと多くの人に味わってほしい。

【受賞歴】
夢カナSDGirls★IDOL SUPERLIVE 投げYell 第1位




「EAST LAND BEATS」
個性豊かな3人によるJ-POPの新たな鼓動。
トリプルボーカルによるハーモニーはバランスが良く。誰一人欠けても成立しない計算されたもの。トラックメイカーJaysの生み出すトラックは非常にキャッチーで耳馴染みよく、一度聞いたら忘れない中毒性の高いもの。そこにYUKINAの透き通るような歌声がよく馴染んでいる。この2人をリーダーNORiの歌声がうまく纏めてくる。彼の歌声は変幻自在でポエトリーのようにリリックを刻んだかと思えばうまくコーラスに回り込みYUKINAを支えたり、必要なところで前に出るという緩急の使い分けや表現の使い分けが非常に巧みなのだ。
ボーカルユニットの良さというのは耳心地が良ければ良いほど、細かなテクニックに目が行きにくいものだが、EAST LAND BEATSに関しては細部に渡るまでライブでは目を凝らしてほしい。ボーカリストの可能性を見事に広げた表現を広げている彼らはまさに次世代で、こういうグループに時代の波とか運とか、追い風が吹いた時、まさに旋風を巻き起こすに違いないのだ。
日本にこそ必要、時代にこそ必要と言えるJ-POPの強さ、胸を熱くさせる今を感じる音楽性は、世代を超えて受け入れられるであろう包容力、刺さる聞きやすさ。同じ時代を生きる俺たちだからわかる熱量をしっかりと秘めている。

【受賞歴】
MUSIC CONTEST 2022 シルバー賞
MUSIC VIDEO CONTEST vol.3 一般部門 シルバー賞
MUSIC VIDEO CONTEST vol.4 一般部門 シルバー賞




明日は、-DESEO- 会場のライブレポートを公開予定!
お楽しみに。



執筆: 篠原 良一郎
76.1MHzFMはつかいち / ミュージックバード全国放送中  
音楽情報番組インディーズ・アロー 番組プロデューサー・MC  
ライブカメラマン、映像クリエイター

カメラマン: ヨシハラミズホ

編集: 夢カナYell事務局

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