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GAMUSYALIVE vol.5 ライブレポート

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夢カナYell Project presents
「GAMUSYALIVE vol.5 -Link THE YOUNG-」  
at duo MUSIC EXCHANGE

ライブレビュー 
 
執筆:
76.1MHzFMはつかいち / ミュージックバード全国放送中  
音楽情報番組インディーズ・アロー 番組プロデューサー・MC  
ライブカメラマン、映像クリエイター 篠原良一郎

編集:夢カナYell事務局
 
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▼MOCKEN  
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埼玉県越谷市発4ピースロックバンド。
2020年頃より現体制で活動。  
冒頭「MVに出てる曲とかやりません。
今日は誰も知らない新曲やります」  この意気込みである。



自分たちを知ってもらうということに対して、常に今の自分たち、
新しい自分の表現を届けようとする姿勢。
ライブ慣れしていない曲だったとしても今聞いて欲しい音楽を全力で届ける。
こういうことができるのが若手バンドの良いところであり、
荒削りなところであり、熱量そのものだ。  



「あの子のことが好き」届けたいことはそれだけとMCするVo./Gt.永野元大。  
この一言がシンプルで好感が持てた瞬間から、
彼らを見る目、ピントが一気に合った気がした。



MOCKENの音楽を聴く時、
斜に構える必要は無く真正面から向き合って、
痛いくらいの直球を受け止めたい。
彼らの歌を聞きながら感じる胸の奥に感じるあの頃を思う痛みや、
こうしたかった、ああしたかったと、
過去を振り返り歌と自分と重ねつつ、
心に蓋をしていた真っ暗な部分から湧き上がる思いを大事にしたいと思えた。  



「俺にもあんな時があったな」
というガムシャラだった頃を思い出せる。  
今まさにそんな青春時代を送る子たちからしたら、
うまく言葉にできない思いの代弁者としての 彼らの音楽に、
体を任せ叫び、涙することができるだろう。  
MOCKENの情熱は繊細で、
燻ったとしても消えることのない赤い火の塊で、
10代の頃の複雑に 絡み合った弱さや強さを秘めていた。


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▼雨と理科室  
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大阪茨木発ロックバンド。
2020年頃よりMVを公開するなど本格的に活動スタート。
雨と理科室のライブは想像以上に力強い。
そして気持ちよさそうに歌う。



ドライブ感あるサウンドが心地よく、
すぐに体が反応するビートが魅力的。
全体を通してギターによるメロディーラインが耳馴染みよく、
聴く人を彼らの世界観に瞬時に引き込む強い力がある。  



ハイトーンボイスの男性ボーカル、
モロはガムシャライブのこの日、誕生日を迎えていた。  
「僕たちが夢の対象になれるバンドになる。
そのために走り続ける」
この日のMCで語られたことはモロにとって、
これからの自分たちへの節目の決意でもあったように受け止められた。  
ライブの時間はもちろん、
今回のような特別なイベントで憧れの有名バンドと同じステージに立てること、
「こんな夢のような時間は偶然じゃなく、
意味があることなんだと思いたい」
というモロの言葉通り、
彼らの次のステップにとって重要な意味を持った
1ステージを目撃した時、挑戦し続けることの尊さを知る。  



挑戦した結果得られる些細な変化にも気づき感謝できるような存在で自分もいられたらという思いが巡るのだ。  
彼らの歌は歌詞が簡潔で、一つの想いを軸に安心感を持って聴く人に寄り添うようなところがある。
なんというか演奏の迫力の中で、
モロの歌声が漂うというイメージ。  
そんな浮遊感を覚えさせるボーカルのせいで、
この世界に溢れるノイズの中で見つけた優しさを垣間見れるようなところがあり、
バンド全体がその感覚をうまく表現しているように思えるのだ。



優しさには何事にも負けない力が必要で、甘いだけではダメだ。
時に飄々とこの世界を駆け抜ける軽快さ、
苦難を乗り越える図太さや災いを避ける術、
知力と体力全てが必要になる。
雨と理科室の歌にある優しさにはそういうもの、
強い力が根底にあり、
迷いながらも前に進む人を支える力が彼らの歌に、
ライブには確実にあったと言える。


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▼SUGARLUNG  
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関東拠点のSUGARLUNGは、
Ba./Vo.エザキマサタカ、Gt.イシカワケンスケからなるユニット。  
正直驚いた、
久々に広島出身のエザキマサタカのライブを見れたからだ。
以前のバンドでの活躍を知っていたのだが、
格段に進化した今のエザキを見れて嬉しくなった。



2017年頃から
1歩ずつ着実に活動をしていたことは知っていたのだが、
ベースボーカルとなった彼が自分の音楽をしっかりと
確立している姿が本当に凛々しく頼もしく感じた。  
エザキのロックボーカリストとして恵まれたハイトーンと、
イシカワケンスケの図太くメロディアスなギターサウンドの相性の良さ。



ステージ開始から最後まで、彼らは彼らの音楽をやりきっていた。
その場の雰囲気を夢カナのステージという事ではなく、
SUGARLUNGのステージとして見せつけた実力。
結成から5年、培ってきステージング、
表現力は伊達じゃなかった。  



SUGARLUNGは22年最後のライブにこの場所を選んだ。  
「大好きなものを嫌いになった時に支えてくれたのは、
ライブ会場に来てくれたみんなだった」とエザキ。
既存ファンはもちろん、
この日初めて出会う全ての人にも支えられている、
そいういう実感を歌声に変えて、
大事に大事に歌っている姿が胸を熱くする。  



いい意味で、うまくやってやろうとか、こう見られたいとか、
そいういう自己顕示欲みたいなものが不思議と感じられない。
そこにいる男の素顔がとても素直に見えて、
ありのままのポテンシャル、
磨き上げられた自身の魅力のまま勝負している姿に、
どれほどの苦労や葛藤が彼らをここまで磨き上げたのだろうと思うと、
込み上げるものがある。  
特別な存在であろうとする”力み”が無く、
必要な時に、絶対そこにいてくれる安心感だとか、
頼り甲斐だとか、ステージ立つ人に必要なスター性、
オーラの源のようなものをSUGARLUNGは身に まとっていたように思う。


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▼LIPHLICH  
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LIPHLICHは2010年結成のヴィジュアル系バンドで、
シーン随一のエンターテイメントロックバンドと言われている。
そのエンタメ性は開始早々に垣間見れ、
劇場型ステージの始まりを告げるブザー音といい、
舞台を見せる感覚で壮大なストーリーが幕を開けるのだ。  



その昔、私は本業のカメラマンとして舞台演出家の方と仕事をした時、
こんな言葉を聞いた。  
「舞台は照明1発でシーンを変えられる」  
LIPHLICHのステージはまさにそれで、
ステージ照明のそれが世界観を表現した一つの演出となり、
歌の背景にあるものを感じさせてくれる。
パラレルワールドとも言えるシーンの変化を
曲ごとに見せるステージング。



次はどうなるのか?期待とともに最後まで観客を魅了した。  
そういう中で人間味を感じたのが「勝ちたいです」と
ストレートに言い放ったこと。  
綿密に計算されたステージを遂行しつつ、
曲間MCでVo.久我新悟がそこだけは心境を吐露。  
こういうところがまた観客の心を鷲掴みにする。



表現者と、
一人の人間としての狭間を愛嬌を 持って自在に行き来する事で、
観客にドキドキやその場に遭遇した嬉しさをも提供してしまう
話術の巧みさ、
  数多くのステージをこなしてきたLIPHLICHの
ポテンシャルの高さを、
こうしたところからも感じずにはいられない。  



バンドとしての演奏力やバランスの良さを超えたステージ、
舞台を見せつける表現力の豊かさ。
LIPHLICHは唯一無二と言われる所以を見せつけた。


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▼C SQUARED  
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2014年頃から活動開始。
アメリカ留学経験もあるVo.Tomoyaをフロントマンに
国際色を感じるステージを展開する。

今年放送されたTVドラマ
「ちょい釣りダンディ」にシングル「Sexier」が
タイアップされるなどその動向には注目が集まっている。  



とにかくおしゃれでセクシーな音楽。  
彼らの音楽はHipHop、ファンク、シティーポップ的であり、
あらゆるカルチャーを飲み込んで、
現代にドロップされた最旬感を提供。
ダンサブルなステージに観客も腰を揺らしグルーブする。  
とにかく大人の余裕を感じさせる心底チルな空気感。  



「優勝よりも今あなたに届く音楽を」
とVo.TomoyaがMCしたように、
賞レースのステージを感じさせない、
ゆったりとした空間を提供してきた
C SQUAREDの楽しみに満ちた時間。
音楽を聴き踊ることの楽しさを教えてくれた。  
何が成功で、何が間違いか?
そんなことよりも、間違えてないと信じる事。
信じて鳴らした音楽のグルーブに身を任せること。



C SQUAREDがステージを通して伝えたかったであろう、
  演者も観客も音楽を通して一緒に
心躍らせることこそが道を切り開くはずだ、
という確固たるメッセージは下手な理屈より感じるままに
というファンキーさを感じさせる。  



大事なのはいつだって”ノリ”だ。
その場のノリを自分で生み出してしまえばいい。
何かしらの、誰かが作り出したレギュレーションに縛られない
自分らしいテンポで歩みを進めていく気概。  
C SQUAREDが持ち合わせている印象的な強さの秘密は
そういうところにあるような気がした。


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▼androp  
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2008年結成、2011年にメジャーデビュー。
それから3年後の2014年には国立代々木競技場第一体育館公園で
1万人を動員し大成功を収めた。
2015年には全国36都市で39公演を行うなど、
ライブを大切にしてきたバンドの軌跡は華やかかつ
多くの後進バンドに影響はもちろん、
憧れの存在として多くの夢を見せてきた。


 
  どんな夢を見せてくれるのか?
という問いがandropにはふさわしい。
その存在感、行動力、追いかけていくバンドも、
魅了される観客も彼らが次に何を見せてくれるのか
期待せずにはいられないからだ。  

今回のゲストライブは2011年のミニアルバム「door」より
Mirror Danceからスタート。  
続く2曲目は2021年のアルバム「effector」より
Lonelyと新旧織り交ぜた構成となり、
変わらないスタンスを聞かせる内容で続いていく。
控えめなMCに続く3曲目では映画
「九月の恋と出会う まで」主題歌Koiを披露。
  そういえばこの映画、
今旬の川口春奈がヒロインだったなと頭をよぎる。



そして観客へのクリスマスプレゼントとして、
今年12月にリリースしたばかりのアルバム
「fab」から新曲Ravel、Septemberと続く。  
ここまで非常にゆったりとした雰囲気で、
情熱的に今回のステージに挑んだ勢いある若手バンドに対し、
大人の余裕と言おうか、落ち着いた雰囲気でのステージングは、
いい音楽を奏でることの大切さを教えてくれた気がするし、
andropが伝えたい、自分たちの音楽を大切にすること、
大切に音を届けることの重要さを強く感じさせてくれた。  

そしてここでVo./Gt.内澤崇仁はMCで、
自身らも今回のような賞レースに参加していた頃を思い出し
「今日の出演バンドを見て昔の自分たちの熱さを思い出しました。
音楽って素敵だなと思い ましたし、夢を追うことだったり、
夢の素晴らしさを考えることができました」と語ってくれ た。

それもそのはずで、その昔のステージとは、まさにこの場所、
まだできたばかりの
duo  MUSIC EXCHANGEでの思い出だったのだ。  


 
        今回のイベントで戦った出演バンドの胸の内が痛いほどわかるからこそ
彼らに労いの音楽を届け
「音楽をやっていてよかったと思いました」という、
  この言葉に込められた深い思いにはうならずにはいられなかった。  
そして静かに歌われた楽曲がHikariである。  

「夢見た未来が途切れないように、
生まれる明日が眩しく光るよ。
そこから僕が連れてゆく、
あなたの歩幅に合わせて」
この歌詞が出演バンドはもちろん、
           
観客に、
このイベントに携わったすべての人々に突き刺さった瞬間だった。  
憧れの存在がいたからこそ見れた夢がある。
       andropは今まさに、夢見る存在から、
夢を与える存在になっていた。

 Andropが投げかけたこの壮大な伏線を回収するのは、
今日このステージに立った各バンドであり、
この場に居合わせたすべての人々だ。
どんな夢を見せる存在になれるか?
真伨に今の自分と 向き合っていけば未来は明るいはず。
ブレない軸を持ち、
心底掴みたい夢の先があることを希望を持って見せてくれた。
               andropのステージは夢を追うすべての人々へ
最高のエールとなっていた。
 
 
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