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音の【良い、悪い】って…何??

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音の【良い、悪い】って…何??



     

始めに


私が音楽という物に触れはじめたばかりの時、友人と好きなアーティストの話をしていると
友人は決まって
「あの曲かっこいいよね!」「めっちゃ良い音だよね!」と言う。
その時に私は思うのである
(…良い音ってなんだ……???)


その【良い音】がわからなかった私は相手になんとか合わせるのだ
「そう??だよね!」「耳が気持ちいい??よね!」
「ノリノリだぜぇ??」
と…
相手に合わせるが、何故か友人は私が良い音がわからず合わせて話していると言う事がバレている。なぜだろう…

私がバンドという物に興味を持ち始め
音楽に触れる事が多くなり、良い音について考え始めてからイヤホンやヘッドホンを買ってきたが
「高音質だよ!」「良いスピーカー使ってるよ!」と謳ったイヤホンを身につけてみてもそれがどう良いのかわからなかった。
当時まだ音素人な私は
音の良い、悪いを判断する為には基準となる音があると思っており、その基準となる音を追い求めていたのだ。

そもそも、その解釈が間違っていた。

 

音の良い悪いの基準とは

まずは私の簡単なプロフィールから。
現役のミュージシャンであり、47都道府県各地方のライブハウスでのワンマンライブをした経験もある私だ。

最初は音の良し悪しも分からず「音が出れば良いや。」と思っていた私だが、良い音は分からなくとも悪い音はすぐにわかる。
それは至ってシンプル"聞きにくい"と言う事だ。
安いイヤホンで聞いてみると、音がシャカシャカしていたり、歌とドラムしか聞こえず弦楽器の音が雑音に聴こえたり、最悪な時はビリビリ聞こえて全く聴く気になれない。

これは一貫して誰しもが思う悪い音の基準だろう。

そこから良い音とは?を求め音楽活動を続けるにあたり世界水準を誇る有名企業の音楽スタジオや数多くのレコーディング、マスタリングスタジオで沢山のスピーカーで音を聞いてきた私は思った。

音の良い悪いとは【人それぞれ】であり、【決まりがない】という結論にたどり着いたのだ。



 

良いイヤホンやスピーカーって実際に何がいいの?

音の素人だった私が日常生活で流れる音楽に興味を持ってサブスクリプションやCDを様々なイヤホン、ヘッドホン、スピーカーでその音楽を聴いてみる。
だが、それぞれのスピーカーによって音が変わってしまうが、当日聞ければなんでも良かった私は何も気にせず満足していた。

だが、とある日にイヤホンが壊れてしまい急遽安いイヤホンを購入
好きな音楽を流してみると
「なーんか音がシャカシャカ芯のない音が聞こえる」のだ
あまりにも気持ち悪かった為、妥当な値段の物を買ってみたが
「なーんかモコモコ聞こえる」のだ
それも気持ち悪かった為、ちょっと良いの買ってみたけど「なーんか音がキンキンして聞こえる」
私は以前聞いていたイヤホンに耳が慣れてしまっていたのだ。

この違いはなんだ?と思い、家に眠っていたイヤホンを引っ張り出してそれぞれ聞いて比べてみる。
そこでイヤホン、ヘッドホン、スマートフォンなどのスピーカーには"それぞれの特性がある"と言うことに気づいた。
その違いから音を追求して行くうちにHzという言葉にたどり着いたのだ。

 

Hz(ヘルツ)って何?

良い音を求めるあまり色々と調べてみるとHz(ヘルツ)と言う言葉がでてくる。

聞いたことのある単語ではあるが専門的な事はまったくもってわからなかったのだが、今になってみてみるとなるほど!となるので是非とも見てみてほしい。

わかりやすく説明しよう!



まず。
Hz(ヘルツ)
これは1秒間に揺れた振動数(周波数)を表す単位で、人間の可聴領域は20Hz~20KHzと言われている。



1秒間に1回の遅い振動で1Hz
1秒間に30回の早い振動で30Hz
1000回で1kHz(キロヘルツ)
となる。

もっとミュージシャンっぽく言えば

低音域で鳴っているドラムやベースが出す音は100Hz以下
中音域で鳴っているボーカルの歌やギターが出す音は150〜4,000Hz
高音域で鳴っているシンバル類が出す音はそれ以上と言われている


その周波数帯から出る音をMIXして曲が出来上がり、みんなが街で聞く曲になるのだ。

話を戻そう
そこでスピーカーの特性の話に戻る。
スピーカーにはそれぞれ周波数帯域があり、
その帯域が狭いか広いかで聞こえ方が変われば値段も変わってくる。
音が鳴るだけの機器なのになんでこんなにお金がかかるのだろう?と思っていたが、その音の周波数帯が広いからであり、帯域を広げるために使われる機材が増えれば増えるほど高いのだろう。

そして街に溢れているイヤホンにも周波数帯域があるわけで、
低音〜中音の帯域の音が出やすい物もあれば
中音〜高音の帯域の音が出やすい物も様々。

無難なやつはないのかな?と言っても聞き手がどう言った音を求めているかで選び方も変わってくるが
物によって値段が安くも聞く音楽のジャンルによって本領を発揮する物もあるという事である。

値段の高いスピーカーにももちろん特性はあるが、広い領域の音が出るという事はそのスピーカーはアーティストの出したい音の再現度が高いという事。

値段に関しては自分のお財布と相談するべきだが、
自分の好みでイヤホン等選んでみるのはいかがだろうか。

 

昔と今

ミュージシャンがアーティストの曲を聴き「良い音だね」と言う時は[その楽曲で鳴っている楽器の音質や、音の広がり、それぞれが聞きやすいかどうか]で各々の判断が決まると感じている。
序盤に言った良い音には決まりがないように、時代が変わればその良い音も変わるのだ。

昔は簡単にネットで音楽を聴くなんてことができずCDショップに足を運び気になるジャケットを見つけては買って聞いていたが、現代のネット社会では昔とは違い、簡単に音楽が聞くことができるようになった。



そして時代が進むにつれ数々のアーティストに触れていれば、別の物を…新しい物を…とジャンルの幅が広がり今まで聞いたことが無いような新たな音が生まれ、全く聞いたことの無い性質の音が徐々に増えていると私は思う。

私の大先輩は昔はカセットレコーダーで音を録っていた時代があったと話していたが、今ではパソコン1つで素晴らしい楽曲が簡単に作れてしまう。
過去の楽曲は過去の良さ、現代の楽曲は現代の良さがあり、年代ごとに良い音が進化しているのだ。

良い音が当たり前に蔓延るこの世の中で、アーティストは当たり前に良い音を求めるのは当たり前だが、
では良い音ならアーティストは売れるのか?
と考えた事もあったが、実際はそうではない。

例を出すとするならばYOASOBIの夜に駆けるだ。
あの曲は名曲、本っ当に好き。
だが、数々の良い音を聞いてきた人は「音圧がない」「音色が何か物足りない」と言うのだ。
これを聞いて売れているのに音が良くないの?と思う人もいるだろう。
実際にそうなのか?と検証した専門家は確かにそうだと言っていた。
良い音を追い求める人はそう思うのだろう。

YOASOBIの音が薄いという人がいれば、SiMやCrossfaithの様な音楽を音が荒いなどと思う人もいるが、どちらも一定の好きな人がいるように、好きになるものは人それぞれである。

 

まとめ

いかがだっただろうか。
つらつらと書き込んでいたが、結論として良い音、悪い音とは自分の判断で決まる物だと思うので良い音マウントをとってくる輩(滅多に居ないが…)には「それって貴方の感想ですよね?」と突っ込んであげればいいと思う。

それでは、また別の記事で会おう。


 
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<執筆/夢カナYellライター_ユウキ>
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