現役プロドラマーが選ぶドラムメーカー
始めに
ユウキです。今回は現役プロドラマー(私)が選ぶドラムメーカーについて話したいと思う。
え?ユウキというライターはプロなのか?
と疑問に思うだろう。
まずは私の簡単なプロフィールを紹介させて頂こう。
小学生でドラムに魅了され、中学生になってドラムを覚えた、いつしかドラムにどっぷりハマって行き高校生の頃には本格的に音楽の道を目指そうと決意してかれこれ15年が経つ。
数々のバンド経験を経て過去には全国47都道府県のワンマンライブを成功させ、現在も各地方飛び回り演奏している。
言わばドラムで飯を喰っている現役プロドラマーだ。
自分をプロドラマーと豪語するのはとてもではないが烏滸がましい…というか恥ずかしい…見ないでぇ…
と言っても、アマチュアミュージシャンでもお客さんからお金をもらって演奏するのは音楽歴関係なくプロだ。
言葉の通りアーティストという仕事をしている。
私はその15年の中でドラムと向き合い、経験し、ドラムに対して感じた事を記事にしようと思ったので是非とも見てみて欲しい。
メーカー選びの基準とは?
ドラムメーカーの数は数知れず有名なメーカーからマイナーなメーカー各国合わせて私の知り得る中でも50社以上あり、駆け出しのドラマー諸君はどのメーカーが良いのかわからないよ!!と言う悩みは二度や三度あったのではないだろうか?私はドラムを始めて間もない頃、こう思っていた。
「太鼓の大きさや深さが同じならどれも一緒じゃないのか?」
「ハードウェアも用途が同じならどれも一緒じゃないのか?」
私の他にもそう思う人もいるだろう。
だがそうではない。
メーカーによって使われる部品の重量、木材の種類、厚さや薄さ、部品等メーカーの特徴が様々であり、悩んだところでわからないのは勿論誰だってそうだ。
だが調べれば調べる程面白い。
そもそもドラムはバンドのリズムを支え、バンドサウンドも支える重要な役割を果たすパートであり唯一無二だ。
だからこそ拘りたい人はとことんこだわってほしいのだ。
まだ何のメーカーを使うかを悩んでいる君には、手始めに好きなアーティストが使っているドラムメーカーを調べてみて各機材をピックアップしてみるのも良いだろう。
パクリじゃね?と思うだろうがそれも立派な一つの答えである。
私も始めたばかりの頃、好きなアーティストが使っていたスティックのモデルを調べ、今現在でもそのモデルのスティックを使っている。
そのように、事前に調べで実際に楽器屋へ足を運び試奏、試叩して決めるもよし、楽器屋の店員に聞いてみるのもよし、そこで見つけた自分の好むメーカーに固めるもよし、メーカーは違えどそれぞれ使いやすい物を揃えても良い。
結局の所は自分の好みなのではあるが、音楽で飯を喰う夢を持った諸君に今後付き合い続けるであろう相棒を探す為の参考になればと思う。
ドラム三大メーカー
まず紹介させてもらうメーカーはこれだ。ドラムを始めるにあたって楽器屋へ足を運び、ドラムコーナーを見てみると大半はこの3つのメーカーが占めている。
Pearl(パール)
https://pearldrum.com/ja/news
TAMA(タマ)
https://www.tama.com/jp/
YAMAHA(ヤマハ)
https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/drums/
誰もが知っているであろうこの三大メーカー
どれも歴史は古くドラムの製作は1960年代〜だと言う
私も駆け出しの頃は驚いた…
なんとこのメーカーは全て日本国内のメーカーなのだ。
「国内メーカーだから有名なんじゃ?」
と思うだろう。なんとこの三大メーカーは世界各国のドラムセットのシェアを占めている日本を代表する有名メーカーなのだ。
各メーカーのパンフレットを見てみると大体は聞いたことのあるアーティストや好きなドラマーが載っているはずだ。
まずはこの三代メーカーの簡単な特徴を書こう。
Pearl(パール)
ロック、メタル、ポップス・ジャズ・フュージョンとオールジャンルで使われており、サウンドもオールマイティ。
様々な素材のシェルに挑戦し、ファイバーシェルやカーボンシェルを開発。
当時のドラマーに大きな衝撃を与えたと言う。
シンバルスタンド類等のハードウェアも充実しており、細かな設定等も楽な印象。
それであって見た目のインパクトを残してくれると言う印象だ。
太鼓のシリーズも増えており、様々なジャンルに合う幅広い音が特徴的で特注した際のカバーリングの種類も多く、各ドラムメーカーのいい所を存分に詰め込んだメーカーだと私は思う。
数々のメーカー機材に触れてみた私だが、ダントツにPearlメーカーの機材が好きだった為、このメーカーに決めた。
そんな私はPearlユーザー13年目である。
TAMA(タマ)
メタル、ロックドラマーが良く使うメーカーと言う印象があるが、ジャズやファンクドラマーも多く使用しており、TAMAもPearlに続きオールジャンルでサウンドもオールマイティだ。
シリーズにもよるが何より太鼓のシェルの薄さが他メーカーとの違いの差であり、様々なジャンルに合う音で多くのドラマーを魅了している。
アタッチメント系ハードウェアがどのメーカーよりも群を抜いて使いやすく、多点セッティングにしても無駄がない印象だ。
グレードの高いハードウェアでもお手頃で簡単に入手できるのがドラマーに優しい所である。
私がライブの時に破損した機材もこのメーカーのアタッチメントで補い何度か助けられた事があり、私もメタルから音楽に入り最初にこのメーカを触った。
総じてドラムメーカーの中ではコスパ最強のメーカーであると私は思う。
YAMAHA(ヤマハ)
国内トップクラスのプレイヤーが多く愛用しており、ドラムの他にも音響機器、スポーツ用品、自動車部品、ネットワーク機器等の幅広い分野にて活躍しているYAMAHAであり、知らない人はいないメーカーである。
YAMAHAと言えばなんといってもバーチ(樺材)シェルで有名だ。
樺(カバ)の木を100%使ったシェルは芯があり抜けの良い鳴りをしているのが特徴的だ。
シリーズによって使われる木材はもちろんそれぞれだが、YAMAHAの代名詞といえばコレだろう。
近年、YAMAHAのハードウェアも軽量化をコンセプトにしたアルミニウム材のハードウェアが特徴的で、ライブツアーなどで機材の持ち運びが多いドラマーにはとても優しい設計になっている。
他にも電子ドラムの開発にこだわっており、ドラムセット同様様々なシリーズの電子ドラムを世に輩出している。
私もドラムを始めたばかりの頃、親にYAMAHAの電子ドラムを買ってもらい毎日叩き狂っていたのは今でもいい思い出だ。
三大メーカーを紹介させて頂いたが、いかがだっただろうか?
私は先輩ドラマーにこんな事を言われた
「あのメーカーはこのジャンルに合うよね!」
「このジャンルにはあのメーカーは合わないよ」
先輩はそう言うが、私はジャンルの人間がそのメーカーを使って良い音を鳴らしていると思う。自分の好むジャンルで聴きやすく良い音でプレイするから正解なのではない。
勿論ジャンルに特化したシリーズのドラムもあると思うが、どのメーカーもオールジャンルに対応するセットはある。
なので一概にこのジャンルにはこのメーカーだよね!というのは間違いであり、単純に好みの話という事である。
なので、歴のある先輩に言われたからこれはこう!ではなく、自分の耳で聞き、自分の手で触れてから良い、悪いを判断する事をお勧めする。
それを踏まえて、紹介させて頂いた三大メーカーの他に、国内流通されているものでプレイヤーが多いメーカーとして挙げられるのが以下のメーカーである。
その他メーカー
SAKAE OSAKA HERITAGE(サカエ)
https://sakae-drums.com/jp/
Drum Workshop (DW)
http://www.dwdrums.com
Ludwig(ラディック)
https://www.ludwig-drums.com
SONOR(ソナー)
https://www.sonor.com
Canopus(カノウプス)
https://www.canopusdrums.com
Gretch Drums(グレッチ)
https://www.gretschdrums.com
などが挙げられる。
バンドスタジオで、稀に見るメーカーもあったのではないだろうか?
この中のメーカーでハードウェア類は触ったことはない、だが太鼓類の音は個人的にSONOR、DWがダントツで好きだった。
小口径の太鼓が好きな私はDWのセットを購入し4年程使ってみたが、鳴りはピカイチ。
ドラムのマイクを通して聞く音がこれほどまで鮮明なものは無いと思える物であった。
是非とも楽器屋へ足を運び、このメーカーを見つけた際には試奏して自身の耳で聞いてみてほしい。
その他にもお勧めしたいメーカーは多くあるので名前だけでも紹介させて頂こう。
番外編
SJC Custom Drums(エスジェーシー)https://www.sjcdrums.com
ddrum(ディードラム)
https://www.applecorejapan.com/ddrum
kitano drum(キタノ)
http://www.kitanodrums.com
Mapex(メイペックス)
http://mapexjapan.com
Orange County Drum & Percussion(オレンジカウンティ)
https://ocdrum.com
Q drum(キュードラム)
https://www.qdrumco.com
等。 見た目がかっこよく魅了するプレイヤーが多く使うメーカーもある。 それぞれが特徴的で、こんな機材まであるの!?と驚かせられる物も数多く、私も調べ出したら止まらない… コレはまたの機会とさせて頂こう。
まとめ
いかがだっただろうか?数々のメーカーの大まかな特徴を紹介させて頂き、この記事を通してこれから本格的にドラムを始める諸君のきっかけになればと思う。
ドラム問わず機材は値の張るものだ。
消耗品も多く、突き詰めれば突き詰める程不自由になってしまう人もいるだろう。
だが、どれほど辛かろうと突き詰めても得たいロマンがある。
楽器を通し、音楽に繋げ、共にこの業界を盛り上げよう。
夢カナYellプロジェクト Supported by auじぶん銀行
<執筆/夢カナYellライター_ユウキ>